【雪化粧の弘前城】弘前城雪灯籠祭りに行ってきました
現存12天守の1つ、弘前城は青森県弘前市という雪国にあります。
弘前というと存在感が薄いというイメージでしたがそんなことはありませんでした。
2月の3連休に雪灯篭祭りなるものが開催されているときに行くことができたので、今更ながら軽く書き留めておきます。
城の最寄りのバス停付近から岩木山を望む。
岩木山から流れる岩木川も濠の役割を果たしていたため、地方の外様大名としては、相当規模の大きい城でした。
その後、徳川幕府が成立した後も外様大名の一人として、高岡(現・弘前)領有を許され、新たな街づくりをすることに。
本州最北端ということで防衛拠点として重視するため、城の築城許可が幕府から出たので城を作ることを決めたそうです。
こうして1611年、2代目の信牧が高岡城という名で、城が築城されました。その後天守閣が燃えたこともありましたが1628年に再建、その際に高岡城から弘前城と改称されました。
なお、1871年(明治4年)の廃藩置県で弘前県は青森県となり、県庁を青森に移しました。
想像していたよりはずっと小さい印象でした。
濠側の東・南両面から見える側(写真上)には鉄扉を付けず、
1、2層にはその中央に張り出しをつけ、切妻破風・石落としを設けるなど、古形式を特徴としています。
また、少しでも城を大きく見せるため2層目、3層目となるにつれて、1層の5間×6間と比べ各一間ずつ小さくなる層等式の建築としています。
一方で、本丸内側から見た北・西両面(写真下)には破風も狭間も無く、採光を考えて窓も大きくされています。
天守閣を違う角度から見ると形が全く異なるなんて、不思議なお城ですね。
夜になり真っ暗になりました。御覧の通り、多くの方々が。
3連休かつライトアップされているとはいえ、ここまで来るかと驚きました。
弘前駅から市内を循環する100円バスに乗車したのですが、弘前城付近で降りる人の多くが韓国人などアジア系の外国の方ばかりでびっくり。
普通の路線バスもあるので17時で運転終了してしまいましたが、増便してもよかったんじゃないかとさえ思ってしまいました。
ちなみに、天守のあった本丸の石垣は崩落防止工事のため、その上にあった天守をそのまま別のところに動かしています。つまりこれは工事期間中の仮の姿。
やはり本来の石垣があるかないかでは大違いです。
それにしても、天守を丸ごと運ぶなんてすごい技術だなあ…
丸太みたいなものを天守の下に敷いてコロコロ動かしたそうです。言葉で言うとかわいくなっちゃいましたが(笑)
弘前城は豪雪地帯の長い時代の中ですごい歴史をたどっているんだなあと改めて実感。
やはり名城ですね。
2021年度に工事が終わる予定だそうです。
濠や石垣に積もった白い雪、そして城、櫓は映えますね~。大変綺麗です。
それにしても、今年は暖冬だったそうですが雪がたくさん積もっていました。
この翌日に行った五所川原を含めてこれで例年より少ないとか、恐るべし、津軽。
そして、弘前城は桜の名所としても知られています。
そこで桜の木に積もった雪を花に見立てて、満開の桜が冬に見られるようにしようとライトアップをしていました。
「冬に咲くさくらライトアップ」
冬の雪が積もった夜という、観光面ではなかなか敬遠されがちな状況ですが、それを受け入れて打破しようと計画し実行するとは、素晴らしいですね。
残念ながら行った日は雪が少なくて満開の桜が咲いているという感はあまりなかった
ですが、美しいもので。
主催者の方によると、個人・家族旅行のみならず、団体のツアー客も大勢来たとのこと。
寒い冬に弘前に来てもらうきっかけの一つになったということですから、
クラウドファンディングで少しですがお金を出してよかったです。
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弘前にいた時間はわずかでしたが、大変楽しい時間を過ごせました。
さらには4月には弘前さくらまつり、8月にはねぷた祭り、そして冬には弘南鉄道のストーブ列車など、興味深いところがたくさん。
弘前は季節問わず楽しめそうですね。また訪れてみたいです。